SWCH10B33(10B33)— 区分 10.9 向け中炭素ボロン鋼
10B33 は 10B21 と SCM435 の中間。10.9 に届く炭素量とボロンによる焼入性を持ち、電気めっき後のベーキングは必須要件です。
材質データ
| JIS 記号 | SWCH10B33 |
|---|---|
| 相当材 | AISI 10B33 |
| 炭素量 (%) | 0.30–0.36 + B |
| 鋼種分類 | ボロン冷間圧造用鋼 |
| 熱処理ルート | 焼入れ・焼戻し |
| 代表的な表面硬さ (HRC) | 45–52 HRC |
| 実使用で指定される硬さ (HRC) | 32–42 HRC |
| 熱処理で硬化できるか | 可 |
硬さの数値は当社が扱う小物部品における代表的な業界範囲であり、部品形状、断面寸法、焼入れ方法、適用規格によって変わります。保証値ではなく、お客様の図面や規格に代わるものでもありません。
最終確認:
どんな鋼か
SWCH10B33 はボロン冷間圧造用鋼のうち中炭素にあたる材質です。10B21 より多い炭素が区分 10.9 を可能にし、ボロンが完全な Cr–Mo 合金の費用をかけずに焼入性を保ちます。あくまで冷間圧造用鋼であり、成形してから熱処理する前提で購入されます。
熱処理の方法
焼入れ・焼戻しで、固溶ボロンの注意点はこの系統に共通です。区分 10.9 では ISO 898-1 の最低焼戻し温度が適用され、これは守る価値があります。硬さの数値を合わせるために下限未満で焼き戻したボロン鋼は、合格した検査成績書を持つ脆いボルトです。
めっきと水素脆性
区分 10.9 では ISO 4042 のしきい値以上であり、電気めっき品はベーキングし、早く開始します。同じ材質を別の注文で 8.8 まで焼き戻した場合、ベーキング要否は材質名ではなく納入区分に従います。区分を現品票に記載すべき理由のひとつです。
電気めっき後にベーキングが必要
ISO 4042 は、電気めっきした締結部品について強度区分 10.9 以上、または約 390 HV(≈ 40 HRC)以上でベーキング(水素除去)を求めています。顧客仕様がより低いしきい値を定める例も多く、判断するのは図面であって本ページではありません。
水素脆性除去ベーキング計画ツール代表的な ISO 898-1 強度区分
選ぶべき場面
断面が小さく、SCM435 との価格差が意味を持つ量産の冷間圧造 10.9 締結部品に選びます。
選ぶべきでない場面
12.9、厚断面、高温での使用には選ばないでください。高強度下で最大の靭性が要求される場面では、依然として Cr–Mo 鋼が勝ります。
この材質で起きやすい不具合
よくあるご質問
区分 10.9 は 10B33 と SCM435 のどちらですか。+
締結部品の寸法域ではどちらも 10.9 に到達します。小径の冷間圧造では通常 10B33 が安価で、SCM435 は焼入性と焼戻し軟化抵抗に優れます。断面が大きくなる場合や、強度下の靭性が重要な場合は後者が効きます。
10B33 にベーキングは必要ですか。+
区分 10.9 で電気めっきするなら必要です。ISO 4042 のしきい値以上だからです。条件とめっき後の最大許容時間は仕様が定めます。