
焼戻しが必要な理由
焼入れ後の鋼は硬いがもろいマルテンサイトで、そのままでは使えません。焼戻しは中程度の温度(約150–650°C)へ再加熱し、もろさを減らして靭性を回復させます。
わずかな硬さと引き換えに耐久性を得ます — ほぼ全ての焼入れ部品は焼戻しします。
焼戻し温度が硬さを決める
低い焼戻し温度=非常に硬く靭性は低い(刃物など耐摩耗部品)。
高い焼戻し温度=より靭性が高く硬さは低下(ボルトなど衝撃部品)。
焼戻し温度の管理が、最終 HRC を仕様に合わせる方法です。
焼戻し色 (Temper Colors)
きれいな鋼を大気中で加熱すると薄い酸化膜ができ、温度で色が変わります:麦わら色→茶→紫→青(写真参照)。
職人は色で温度を推定しますが、本当の品質管理は炉温と硬さを測ります — 色だけに頼りません。
「焼戻し脆性」に注意 — 一部の鋼は特定の温度域で焼戻すともろくなるため避けます。
よくある質問
焼入れ後になぜ焼戻し?+
焼入れ直後のマルテンサイトは非常にもろく、焼戻しでもろさを減らし使える靭性を回復します。
焼戻し色は信頼できる?+
温度の目安にはなりますが、品質作業では炉温を管理し HRC を測定します — 色だけではありません。
最終 HRC に合わせられる?+
はい — 焼戻し温度を調整して HRC 範囲に合わせ、全ロット検査して証明書を発行します。



