
なぜ表面だけを硬化するのか
多くの部品は相反する2つの特性を必要とします。硬く耐摩耗性のある表面と、折れない靭性のある芯です。表面硬化は、外皮だけを硬化させ芯は靭性を保つことで両方を実現します。
芯まで焼きが入らない低炭素鋼に適します。まず表面に元素を加えてから硬化させるためです。
浸炭(表面に炭素を加える)
浸炭は、約850〜940°Cの炭素を豊富に含む雰囲気中で部品を保持して炭素を表面へ拡散させ、その後焼入れして硬いマルテンサイトの硬化層を形成します(V.S. Heat Treatment が提供する中核工程です)。
硬化層深さは0.2〜2 mm、58〜62 HRC で芯は靭性を保ちます — 硬い表面と靭性のある芯が必要な特殊グレードのねじ・ピン・スタッド・ナットに最適です。
窒化(表面に窒素を加える)
窒化はより低い温度(約500〜550°C)で焼入れなしに窒素を拡散させるため、変形が最小限です — 高精度部品に最適です。
表面は非常に硬く(約900〜1100 HV 相当)、優れた耐摩耗性と疲労強度、わずかな耐食性の利点もありますが、硬化層は通常浸炭より薄くなります。
浸炭窒化(炭素+窒素)
ハイブリッド方式で、約800〜870°Cで炭素と窒素の両方を加えます。窒素が焼入れ性と耐摩耗性を高めるため、経済的に硬い表面を必要とするタッピングねじやセットスクリューなど、大量の小物部品に最適です。
かんたん比較
- 浸炭 — 深く非常に硬い硬化層。高温。変形は中程度。焼入れが必要。
- 窒化 — 薄いが非常に硬い硬化層。低温。変形が最小。焼入れ不要。
- 浸炭窒化 — コストと品質のバランス。大量の小物部品に最適。
よくある質問
浸炭と窒化、どちらを選ぶ?+
深く高荷重の硬化層なら浸炭、精度と変形の最小化なら窒化を選びます。
タッピングねじはどうですか?+
浸炭窒化が一般的です — タップ/ドリルに十分な硬さの硬化層を、量産に適したコストで得られます。
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