公開日 2026年3月15日 • 読了 4 分
Cr3+ と Cr6+ — メーカーが知っておくべきこと
なぜ業界は六価クロム(Cr6+)から三価クロム(Cr3+)のクロメート処理へ移行しているのか — 法規制、耐食性能、そして小物締結部品やサプライチェーンへの意味を解説します。

亜鉛めっきを指定すると、その上のクロメート化成皮膜が同時に二つの役割を果たします。耐食性を高め、部品に色を与えることです。何十年もの間、この化成処理は六価クロム(Cr6+)に頼っていました。今日、業界は三価クロム(Cr3+)へと移行しており、自動車・電子・輸出向けのお客様に供給するなら、この違いは選択の余地のないものです。
Cr6+ の問題は健康と法令順守にあります。六価クロムは人に対する発がん性が確認された物質で、環境への有害性もあり、EU の RoHS 指令、REACH 規則、使用済自動車(ELV)指令で規制されています。Cr6+ で仕上げた部品は税関で止められたり、お客様の受入検査で不合格となることがあり、使用済みの薬液も有害で処理コストがかかります。
Cr3+ はクロムを三価の形で用いるため、毒性がはるかに低いです。最新の Cr3+ 化成処理は、特にトップコート(封孔剤)と組み合わせることで、従来の Cr6+ 仕上げに匹敵する耐食性を実現します。青・黄・黒・オリーブの各色も Cr3+ で実現でき、外観で妥協する必要はほとんどありません。
Cr3+ は同等に保護できるのか? ほとんどの締結部品では、答えはイエスです。よく管理された Cr3+ 青クロメートは、塩水噴霧試験で白錆発生まで通常72–96時間に達し、封孔処理や黒色系ではさらに高くなります。決め手はクロムの価数そのものではなく、工程管理と適切な封孔剤です。
小物部品で重要な理由:ねじ・ナット・ボルトは規制対象のアセンブリに組み込まれる大量部品であり、一つの不適合めっきが製品全体の監査不合格につながり得ます。Cr3+ への移行はそのリスクを取り除き、輸出を将来にわたって守り、書類をクリーンに保ちます。
移行の方法:めっき業者に Cr6 フリー(Cr3+)工程であることを確認し、ロットごとに塩水噴霧と RoHS の書類を提供してもらいましょう。部品に特定の塩水噴霧時間が必要な場合は、最初に指定すれば適切なクロメートと封孔剤が選ばれます。
V.S. Heat Treatment は2020年に三価 Cr3+ 亜鉛めっきへ完全移行しました。当社で行うバレル・ラックの亜鉛めっきはすべて Cr6 フリーで RoHS 対応、試験・工程の書類はご請求に応じて提供します。他社から Cr6+ 部品を受け取っている場合は、089-391-9662 へお電話ください。スムーズな移行をお手伝いします。


